赤いヒトガタが襲ってくる悪夢から逃れる3D肝試しアドベンチャー
ステージ選択型の3D肝試しゲーム 「ナイトメアレポート」は赤いヒトガタが迫る悪夢空間から脱出する肝試しアドベンチャーだ。怖いというより寂しい、悲しい印象をかもしだすグラフィック。ビルや一軒家の廃屋など複数のステージがあり、個別にクリアできる手軽さが魅力。「鬼が棲む島」のプレイ感に似ているが、移動や視点切り替えの速さ、イベントごとにオートセーブが行われるため操作性はかなり良かった。ホラー要素は少なめだが、ちょっとしたヒマつぶしにもなるアクションアドベンチャーだ。
赤い「ヒトガタ」が襲ってくる! 目覚めるとそこは見知らぬ廃屋。まわりはコンクリートに囲まれており、現在地は確認できない。薄明かりをたよりに進むと鍵があり、それを使って錠のかかった扉を開けた。冷たい暗闇に包まれた通路が伸びている。窓ひとつないそこにあるのは……薄い板が打ち付けられて封鎖された木製のドアと、さらに奥へと続く通路だけ。ドアが開かなかったのでしかたなく先に進もうとした。ぎいぃ。響くはずのないドアの音がした。
とにかく逃げろ! ゲームの目的は各フロアにある鍵などのアイテムを入手し、ロックのかかった扉を開けて出口を探すこと。赤いヒトガタに捕まるとゲームオーバーとなり、オートセーブされた場所からやりなおしとなる。操作は移動のみで、持っているアイテムは対象に近づくと自動で使われる。また、各フロアのイベントごとにオートセーブが行われるため、少しの時間でもプレイできるようになっている。ただ、個人的に惜しいと思うのが、これらのシステムが親切すぎることだ。鬼が棲む島には走り続けると息切れをおこして動きが遅くなるシステムがあったが、本作は移動速度も一定でオートセーブもあるため、ヒトガタから逃げやすい。難しいところなんだけどホラーゲームにおいては、操作性が少し縛られている方が緊張感があっていいと思う。脱出ゲームとしても鍵を探して特定の場所で使うだけなので思考性が弱い。それらの点は残念だが、物悲しい世界観と遊びやすさが魅力のアドベンチャーとなっている。
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