「ゆうしゃーー！！」思わず勇者を応援したくなるちょっと悲しくて熱いRPG![]()
人見知りを克服するRPG!? 「あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね」は、人見知りの勇者となり仲間を勧誘していくRPGだ。タイトルからしてヒドい。かつ、冒頭の王様との会話で引くくらいメンタルダメージを食らわされたんだが……。進めるほどにおもしろくなるね！モンスターを倒して物語を進めるのではなく、それ以前の仲間を作ることにフォーカスを当てており、言葉を尽くしてキャラと会話（戦闘）する。最初はヒドい印象だった勇者が、少しずつ心の成長を遂げていく。そんなカタルシスを味わえる意欲作だった。 ![]()
仲間を勧誘することが目的 魔王を倒すために立ち上がるというテンプレ展開かと思いきや、本作の勇者は人見知りで誤解を受けやすいらしく、仲間を作れない。王様からは「１０えんだまのような かおいろだ。」とか。「どもっていて なにをいっているのか よく わからない。」と言われる始末。本作はそんな彼を操作し、会話（戦闘）によって様々なキャラを仲間にしていく奇抜な物語となっている。ゲームの流れは、多数の階層がある「酒場」へ行き、各フロアにいるキャラと会話をする。会話は昔のドラクエのような対面型のコマンド式戦闘になっていて、たたかう、じゅもん、などの行動を選んで説得を試みる。仲間が増えるたびに「じゅもん」という話術を習得し、大人の階段をのぼってまっとうなコミュ力を身に着けていく。ふざけた物語に見せかけられているが、そこから感じられるテーマは王道RPGと同じ。少年の心の成長を描いているのが良かった。 ![]()
相手の性格や立場を理解する 物語の他に、各キャラとの会話の戦略性も魅力のひとつ。普通に「たたかう」を選択すると喧嘩になるというか、言葉でねじ伏せるだけなので勧誘効果は薄い。会話前の情報を頼りに効果がありそうなじゅもんを予想したり、相手にそった勧誘パーティを編成したりと、各キャラにそった攻略法を見つけるゲーム性がある。仲間のレベルが上がらないため、最初の方に勧誘したキャラの扱いがおざなりになるのは残念だが。RPG好きはもちろん、ノベルやアドベンチャーゲーム好きにもオススメしたい異色のRPGだった。 ![]()
全文を読む
↧